おりものの量が多い時に確認したいこと

おりものの量や色、においには個人差があるものです。

そのためどのようなものが適正なのかも分かりづらく、またデリケートな話なので「私のおりものの量はもしかして人より多いんじゃないか」「こんなにおりものが多く出るのは異常なんじゃないか」と思ってもなかなか他の人に聞くことができません。

そして他人のおりものを見る機会なんてありませんから、比べることもできず本当に自分だけで完結させるしかありません。

おりものの量が多いと悩んでいる方は、普段から多めなのか、それともある時期だけ多くなるのか、多いだけでにおいはきつくないか、など複合的に見ていって、正常なのか異常なのかを判断する必要があります。

また、セルフチェックでは限界がありますので、少しでも気になることがあれば病院での検診を受け、必要に応じて治療していくことをおすすめします。

おりものの量は環境によって変化する

おりものの量は個人差があるものですが、個人の中でもいつも同じようなおりものなわけではなく環境によって変化します。

おりものの量が変化する代表的な例を紹介します。

生理周期によるおりもの量の変化

おりものの量や色、粘度は女性ホルモンと密接に関わっています。

女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)が増えるとおりものの量は増え、黄体ホルモン(プロゲステロン)が増えると粘度が増していきます。
女性ホルモンの分泌は生理周期によって増減するため、おりものの様態も生理周期によって変わっていくのが普通です。

一般的に生理直後の卵胞期にはサラサラとした透明の分泌物が少量出て、その後排卵期に向けて量が増え始めます。
排卵日にはその量がピークになり、黄体期にはおりもの自体もやや白濁として粘り気が出てきます。

もし「おりものの量が多いな」と思ったのが生理から2週間後ぐらいなら正常の範囲内であると考えて良いでしょう。

排卵日後には次の生理開始に向けておりもの量は減っていく傾向にあります。
排卵期以外でおりもの量が多い場合には何かしらの異常を疑った方が良いかもしれません。

妊娠初期症状によるおりものの量の変化

おりものの量は、妊娠初期の高温期に増えることもあります。

生理がこないままおりものの量が多くなったと感じた時には妊娠検査薬を使用してチェックしてみましょう。

また、臨月の場合にも出産に備えて子宮頸管が柔らかくなりおりもの量が増える傾向にあります。
陣痛に備えてお腹が張る、おりものに混じってピンクから茶色のおしるしがつくなどがあれば出産間近である証拠とも言えます。
おりものと破水は量も質も違うのでわかるとは思いますが、心配であればかかりつけの産婦人科医にすぐ相談するようにしましょう。

年齢による量の変化

おりものの量は年齢によっても左右されます。
10代の頃は全然多くなかったおりものが20代後半ぐらいから増え始めたという人も多いのではないでしょうか。

これは女性ホルモンの分泌量に関係しており、10代の頃には女性として成熟していないこともあってホルモン量が安定しません。
そのため、おりもの量も増減を繰り返す傾向にあるのです。

20代後半から30代になると女性ホルモンもだいぶ安定し、おりもの量も人生におけるピークを迎えます。
もし、おりものの量が増えたと感じたのが30歳前後であれば、女性ホルモンが正常に分泌されている証だと言えるでしょう。

その後閉経に向けて徐々におりもの量は減っていきます。
もし10代または50代以降で急激におりもの量が増えたのであれば婦人科を受診した方がよいかもしれません。

量があまりにも多い場合は救助信号かも

おりものの量が多くなるのは生理周期や年齢に関係しているとはいえ、あまりにも量が多い場合には身体が何かしらのSOSを発している可能性が高いです。

たとえば性交渉において膣内にコンドームが入ってしまった場合など、異物があると認識されたときにはおりものの量が増えることがあります。
これはおりものの役割が膣内の自浄作用にあることからも説明がつきますね。

おりものの量があまりにも多いということは、身体が膣内をもっと清潔にしたいと考えている証拠です。

逆に、必要以上に陰部の洗浄をしてしまうことでおりものが流れすぎてしまい、量が少なくなったおりものを補うために多く分泌してしまうということもあります。
洗浄する場合には膣内環境を正常にできるような専用洗浄キットや弱酸性の洗浄液の使用がおすすめです。

量が多いだけでなく色やにおいに変化がある場合には病気の危険性も

ただ単に量が多いというだけでなく、黄色みを帯びている、黄緑色や灰色といったいつもと違う色のおりものが出る場合や、強烈な生臭さがある場合などは性病やその他細菌性の感染症などを疑った方が良いでしょう。

黄色く水っぽい場合

黄色く水っぽいおりものであればクラミジア感染症という細菌感染によって起こるクラミジア頸管炎が疑われます。
排尿時の痛みを感じることもありますが、多くの場合感染初期の自覚症状がないため無自覚のまま感染してしまっており、放置することで子宮外妊娠などのリスクを伴うこともあります。

黄色く粘性がある、くさい

黄色い色でも粘性があり、膿のようなおりものでくさい場合には淋菌感染症の可能性があります。
淋菌という性交渉を感染原因にもつ細菌によって起こされる性感染症で、デリケートゾーンのかゆみなどにつながる炎症を引き起こすものです。

放置することで子宮内や卵管内へと炎症が広がってしまい、他の病気を併発する原因となりかねません。

黄緑色で泡っぽい、生臭い

黄緑色で泡っぽく、生臭いにおいがするおりものの場合にはトリコモナス膣炎の可能性があります。
トリコモナス原虫による感染症で、感染経路は性交渉に限りません。

白濁、カッテージチーズ状

おりものが白濁としている、またはカッテージチーズ状のようになっている場合には膣カンジダが疑われます。
カンジダはもともと膣内にも存在している真菌(カビの一種)で、これが多くなることで起こる炎症がカンジダ膣炎です。

炎症してしまうのでかゆみを発しますが、他の症状のような異臭を発することはほとんどありません。

灰色

灰色のおりものの場合には細菌性膣症を疑いましょう。
細菌性膣症は感染症ではなく、膣内にいる雑菌が増えることで起こる症状です。

場合によっては炎症を起こし、細菌性膣炎となり、おりものの色も黄色く変化してきます。

茶色っぽい

茶褐色から茶色のおりものは出血が考えられます。
不正出血は子宮がんの可能性があるため、早めに婦人科での診断を受ける必要があります。
子宮がんには子宮体がんと子宮頸がんの2つがあり、どちらも正常でないおりもの量がSOSのサインです。

ただし、生理予定日前後に茶褐色のおりものがでる場合には生理の際の経血が混じっただけの可能性もあるため、普段のおりもの量と変化がないかをよく観察するようにしておきましょう。

夜尿症・尿漏れという可能性も

あまりにも量が多く、尿のようなにおいがする場合には夜尿症(おねしょ)や尿もれの可能性も考えられます。
夜尿症は大人になるにつれてなくなるというのが一般的な見解ですが、大人になってもなくならない方が一定数いるものです。

原因としては排尿をコントロールしている自律神経のバランスが崩れていることが挙げられますが、病気による可能性も否定できません。

また、出産を経験してから尿もれをするようになったという人も多いです。

いずれの場合も気になる場合は婦人科や泌尿器科を受診し、専門家の支持を仰ぐようにしましょう。

量が多いときはおりものシートを利用する

もし、おりものの量が多いなと感じる時の対処法としてはおりものシートがおすすめです。
最近のおりものシートはつけていることを忘れるぐらい違和感がなく、急に大量のおりものが分泌されたとしても下着を汚すことなく守ってくれます。

急な事態への対策として下着を持ち歩いている人もいるかと思いますが、外出先で下着が汚れてしまい履き替えたのはいいものの、汚れた下着を持ち歩いたまま行動するのは気分も落ちてしまいがち。
おりものシートなら交換するタイミングで捨てればいいだけなので気軽です。

特におりもの量が多い日には下着を汚すだけでは済まずにズボンにまで染み出してしまうことも考えられるので、おりものシートを着用しておくと安心です。

ただし、おりものシートも常に着用している状態だと膣内環境としてはよくない場合もあります。

たとえば便利だからといってこまめに交換するのをサボってしまうと細菌が増えやすい環境を作ってしまいます。
通気性のよいおりものシートを着用したり、外出時だけ着用するなど工夫していくようにしたいところです。