消費者金融の上限金利はどのくらいか

消費者金融で借り入れをする際にもっとも気になるのがかかってくる金利。

金利の計算方法については「消費者金融の金利の計算方法」でまとめていますが、ここでは消費者金融の上限金利と法律の関係について知っておきましょう。

金利についてのルールを知っておくことで損をしたりトラブルになる可能性が大幅に減ります。

現在の上限金利は利息制限法で制定されている

金利の上限は利息制限法という法律で次のようにルールが決まっています。

  • 借りたお金が10万円未満の場合は年利最大20%
  • 借りたお金が10万円〜100万円未満の場合は年利最大18%
  • 借りたお金が100万円以上の場合は年利最大15%

法律で決まっていることなので消費者金融はこれ以上の利息を支払わせるように促した場合、法律で罰則を受けます。

消費者金融の金利

法律ではこのように上限金利が決まっていますが、消費者金融のサイトなどを確認すると「4.5%~17.8%」といったような幅を持たせた表記になっています。

この利息は消費者金融に申し込み、審査後に確定されます。
一般的には消費者金融の定めている上限(4.5%~17.8%の例で言うと17.8%)で設定されることが多いため、金利で選ぶ場合には上限金利を見て比較すると良いでしょう。

また、消費者金融会社よりも銀行の運用している銀行カードローンの方が金利が低く設定されていることが多いです。

利息制限法と消費者金融の上限金利の関係

消費者金融の定めている上限金利と利息制限法の上限金利が存在するので少し混乱してしまいそうになりますが、大前提としては

利息制限法 > 消費者金融の上限金利

と覚えておけば問題ありません。「利息制限法の方が強い」ということです。

具体例で見てみましょう。

  • 5万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が18%で設定された場合 → 利息制限法の上限は20%だが消費者金融が18%と設定したので18%が適用される
  • 5万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が21%で設定された場合 → 利息制限法の上限は20%なので消費者金融の金利設定は無効(※)
  • 10万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が17.8%で設定された場合 → 利息制限法の上限は18%だが消費者金融が17.8%と設定したので17.8%が適用される
  • 10万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が21%で設定された場合 → 利息制限法の上限は18%なので消費者金融の金利設定は無効(※)
  • 100万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が10%で設定された場合 → 利息制限法の上限は15%だが消費者金融が10%と設定したので10%が適用される
  • 100万円を借り入れて、消費者金融の上限金利が21%で設定された場合 → 利息制限法の上限は15%なので消費者金融の金利設定は無効(※)

利息制限法の範囲内であれば消費者金融の裁量で自由に金利が設定できますが、利息制限法を超えた場合は消費者金融の金利は無効になります。

※大手消費者金融等であれば法令遵守をしているため利息制限法の範囲を超えた金利は設定されません。もし利息制限法の範囲を超えている金利を課せられた場合には違法な闇金融を疑ってみてもいいかもしれません。

参照:消費者金融と闇金融(ヤミ金)の違い

返済が滞った際の遅延金は別問題

返済が遅れてしまった場合は遅延損害金が別設定され利率が上がることが多いです。

ただし、この遅延損害金も消費者金融が闇雲に上げられるわけではなく法律(利息制限法4条1項)で数字を定められています。

第四条  金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が第一条に規定する率の一・四六倍を超えるときは、その超過部分について、無効とする。

わかりやすく言うと「(遅延などの)不履行による賠償を求める場合、通常の利息の1.46倍を超えると無効になる」ということなので「通常の法定上限金利に対して1.46倍までであれば課しても良い」ということになります。

通常の利息の1.46倍は次のような数字になります。

  • 借りたお金が10万円未満の場合は年利最大20% → (遅延した場合)20% × 1.46 = 最大29.2%
  • 借りたお金が10万円〜100万円未満の場合は年利最大18% → (遅延した場合)18% × 1.46 = 最大26.28%
  • 借りたお金が100万円以上の場合は年利最大15% → (遅延した場合)15% × 1.46 = 最大21.9%

こちらもあくまで法律の話で、詳細の遅延金利については法律に従う形で消費者金融ごとに定められています。

消費者金融ごとに定められているものの遅延すると確実に金利は上がりますので、きちんと期日を守って返済をするようにしましょう。

かつてのグレーゾーン金利時代の話

ここまで現在の消費者金融の金利についてまとめました。
ここからは少し昔に存在した「グレーゾーン金利」の話です。

消費者金融の上限金利は利息制限法の範囲内で定められているというのは前述のとおりですが、かつて、この利息制限法を超えて利息を課せる法の抜け穴がありました。

簡単にまとめると以下3つです。

  • 利息制限法の上限を超えても顧客が任意で払った場合には返還請求できない
  • 一定の条件をクリアすれば上限を超えて融資できる(みなし弁済)
  • 出資法を超えない範囲であれば罰則を受けない(出資法は、出資する側の決まりを定めた法律。当時の出資法の利息上限は29.2%)

借りる人が「任意」で利息の上限を超えて支払った場合は罰則を受けない。ただし出資法の上限を超えると罰則を受けるというルールがあったため当時の消費者金融はこぞって出資法の上限を超えない範囲で「任意」に利息制限法を超えた金利を支払ってもらっていたという形式になります。

当時は利息制限法を超えても出資法の29.2%を超えなければ問題ないという風潮になっていました。

この利息制限法と出資法の間にある金利帯をグレーゾーン金利と言います。利息制限法には違反しているものの、出資法に従っているので法令違反ではない、というものです。

グレーゾーン金利が横行し借金地獄に陥る・返済ができなくなるなどの社会問題に発展したため、法律が改正、出資法も制限されるようになり上限20%にまで抑えられました。

(出資法 五条二項)

金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年二十パーセントを超える割合による利息の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

少し疑問に思うのが利息制限法の10万円以上の範囲の上限利息(15〜18%)と出資法の上限20%の差分はどうなるのかという点です。

ここは利息制限法が優先され、利息制限法の上限を超えて貸付を行うと貸金業法により行政処分対象になります。

過払い金請求について

グレーゾーン金利時代に借り入れ、返済をしていた人は利息制限法から見ると「利息を多く支払い過ぎていた」ということになります。

この多く払いすぎていたことを「過払い」と言います。
過払いをしていた場合、消費者金融に対して払いすぎていたお金の返還を求めることができます。これが「過払い金請求」です。

もしもこの時期に消費者金融から借り入れ、返済をしていた場合、お金の一部が返還される可能性もありますので弁護士に相談をしてみましょう。