お金を借りる際に必要な書類とはどのようなものか

銀行などの金融機関などからお金を借りる時には書類が必要になりますが、必要な書類は借りる相手先や契約条件によって様々です。それぞれどのような書類が必要になることが多いのか確認していきます。また、個人でお金の貸し借りをする時にも借用書という書類を作ることが推奨されるためそれについても解説します。書類なしでお金を借りることはできないのか、何故お金を借りる際に書類が必要になるのかについても触れていますのでぜひ確認してみてください。

お金を借りる時の書類は借り入れの方法によって異なる

お金を借りる時、多くの場合書類が必要になります。しかし、借り入れの方法はさまざまですから、必要になる書類もそれぞれ異なってきます。
借り入れの方法は例えば以下のように分けられます。

  • 消費者金融・銀行カードローン・クレジットカードでのキャッシング
  • 各種金融機関でのビジネスローン
  • 銀行のローン(フリーローン、目的別ローン、住宅ローン)
  • 市役所などの公的機関での借り入れ

それぞれのお金を借りる方法で必要になる書類を見て行きましょう。

消費者金融や銀行カードローンでは借入金額や状況によっては免許証1枚でお金を借りることができる

借り入れの方法としてまずキャッシングについて見てみましょう。キャッシングはさまざまな金融機関が取り扱っていて、例えば消費者金融との契約や銀行のカードローン、クレジットカードのキャッシング枠を使った借り入れがあります。それぞれの会社で書類が違う場合もありますが、主に必要になる書類は以下です。

  • 本人確認書類
  • 収入証明書類

中でもお金を借りる際に確実に必要なのは本人確認書類です。本人確認書類とは運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどのことで、主に顔写真とフルネーム、現住所などが確認できるものを指します。会社によって利用できる本人確認書類が異なり、中には運転免許のみでしか借り入れができないという会社も見られるため注意が必要です。

50万円以上の借り入れをする場合は基本的に収入証明が必要

収入証明書類は借り入れする金額や契約内容にもよりますが不要な場合も多くなっています。ただし、消費者金融では以下の場合には法律上収入証明書が必要です。

  • 1つの会社から50万円以上の限度枠を作る場合・複数の消費者金融を合わせて100万円以上の限度枠を作る場合

銀行については法律上はまだ上記通りでなくとも構いませんが、自主規制によってこれらに近い制度が取られ始めています。
そのため50万円以上のキャッシング枠が欲しいと思う場合には収入証明書を準備しておいた方がいいでしょう。また、少額の借り入れであっても収入証明書類を確認しなければならないという決まりにしている会社もあります。条件は様々ですので確認の上で書類を提出する必要があるでしょう。

フリーローンはローンの目的別で必要書類が異なる

銀行で借り入れをする場合は、ローンの目的によって必要になる書類も変わるのが特徴です。例えば様々な目的に使えるフリーローンや多目的ローンと呼ばれるローンであれば以下のようなものを提出することが多くなっています。

  • 本人確認書類
  • 収入証明書類
  • 資金使途確認書類

本人確認書類や収入証明書類に加えて、資金使途、つまり借りたお金を何に使うのかが分かる書類が分かるものをよく求められます。資金使途確認書類には例えば以下のようなものがあります。

  • 請求書
  • 契約書
  • 注文書

まずはパンフレットや見積書など、おおまかな金額が分かるもので申込ができるところもありますが、本契約までにはこれらで金額を確定するという方法が採られてます。フリーローンはキャッシングとは違って一つの目的のために組むローンですから、金額がはっきり分かっていてそのために使うことを示す必要があるのです。

目的別ローンでも資金使途確認書類が必要なことが多い

目的別に組むローン、例えばカーローンや教育ローンでもフリーローンと同じく本人確認書類と収入証明書に加えて資金使途確認書類が必要なことが多くなっています。まずカーローンで使える資金使途確認書類には以下のようなものがあります。

  • 自動車購入の契約書・発注書など

教育ローンなら以下のようなものです。

  • 学校に納付する金額の分かるパンフレットや納付書など

また、教育ローンの場合は合格通知や学生証など実際にその学校に入学したことが分かる書類を求められることもあります。

住宅ローンは申込時の必要書類が多いのが特徴

他の借り入れや銀行ローンの中でも必要書類が多いのが住宅ローンです。カーローンや教育ローンともまた異なってきますので、住宅ローンを組む場合には必要書類をよく確認した上で提出する必要があるでしょう。土地だけ購入や土地付きか違うのか、一戸建てなのかマンション購入なのかなど契約内容によってもかなり違いがありますが、住宅ローンで必要になる書類には以下のようなものがあります。まず、自分で準備できるものが次の2点です。

  • 本人確認書類(健康保険証)
  • 収入証明書類(源泉徴収票・納税通知書など)
  • 印鑑証明(役所にて取得)

次に不動産屋さんが準備してくれるものが以下のようなものです。

  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 明細地図
  • 登記事項証明書
  • 建築確認通知書
  • 土地公図
  • 土地の図面
  • 登記識別情報通知書

印鑑証明は仮審査後と契約日それぞれで準備するなど複数枚必要になる場合もあります。相手先や契約によって提出しなければならない種類数は前後しますが、基本的に高額な取引になることもあり必要書類は多いです。普段あまり聞かない名称の名前も多く、取り寄せ先も様々です。必要な書類が多いため一覧にして渡してくれる金融機関もよく見られます。よく照らし合わせて不備なく提出する必要があるでしょう。また、申し込み時に提出するのか、審査に通って本契約する際に提出するのかも書類によって様々です。本契約に必要な書類に関してもどのように準備すればいいのか申し込みの時点で確認しておいた方がスムーズに進みます。

ビジネスローンは事業に関する書類が必要

ビジネスローンや事業者ローンなどと呼ばれるローンも色々な金融機関が取り扱っています。ビジネスローンとは事業者だけを対象にしているローンです。キャッシングとは異なり個人向けのカードローンなどとは違って事業の収益に関する書類や、あるいは事業が本当に行われていることを証明する書類などが必要になってきます。ビジネスローンで必要な書類には主に以下のようなものがあります。

  • 本人確認書類
  • 決算書や確定申告書など事業の収益を示す書類
    • 印鑑証明など

印鑑証明はなしでいいという場合もありますが、求められることは多くなっています。他にも納税証明書や事業計画書などの提出を求める金融機関も見られます。会社に対して銀行融資を取り付ける場合よりは必要書類が少ない場合が多いですが、それでも大抵の場合複数種の書類の提出が必要になります。審査に悪影響を与えないためにもきちんと書類を揃える姿勢が大切です。

市役所など公的機関での借り入れに必要な書類は条件によって異なる

知らない人も多いでしょうが、市役所などの公的機関でも条件に適えば借り入れをすることができます。例えば都道府県社会福祉協議会で借り入れができるのは以下のような世帯の人です。

  • 低所得世帯
  • 高齢者世帯
  • 障がい者世帯

低所得者世帯とは主に住民税が非課税程度の所得です。金融機関からの借り入れも難しいだろうと判断される場合で、また借り入れをすれば独立して自活が可能だろうと思われると貸付とされています。高齢者世帯は名前の通り65歳以上で、かつ療養や介護が必要な場合に当てはまります。

障がい者世帯は身体障がい者手帳か精神障がい者保健福祉手帳、または療育手帳が交付されている世帯です。借り入れにはこういった世帯であることを証明する書類や、あるいはどのような資金使途なのかを示す書類が必要です。
社会福祉協議会での資金使途は以下のように分けられます。

  • 総合支援資金
  • 福祉資金
  • 教育支援資金
  • 不動産担保型生活資金

必要書類は世帯とこの資金使途の違いで変わってきます。審査もありますのでまずは窓口などで相談することが重要になります。少なくとも必要なのは以下です。

  • 住民票
  • 本人確認書類

住民票は市役所で取得できるので、相談後の取得でもいいでしょう。

友人や知人にお金を借りる時には借用書を作る場合がある

金融機関を通さず、友人や知人にお金を借りれば書類は必要ないだろうと考えている人も多いです。しかし、本来は借用書と呼ばれる書類を作成した方がいいと言われています。なぜ借用書の作成が推奨されているのでしょうか。

借用書はお金の貸し借りがあったことを証明してくれる

そもそも借用書とはお金の貸し借りがあったことを証明してくれる書類です。お金をどれだけ貸した、あるいはどれだけ借りた、ということは基本的に本人たちにしか分かりません。例えば借用書なしで貸し借りに関して主張が食い違った場合もう一方には反論する証拠がありません。借用書がない場合、例えば貸した側には以下のようなデメリットが発生する場合が考えられます。

  • 借りていないと主張されて返してもらえない
  • 貸したはずの金額とは異なる金額を返済され、これだけしか借りていないと主張される
  • 口約束の返済期限を守って貰えない
  • 揉めた末に訴えた場合に証拠がなく、「貸した」ではなく「あげた」とみなされてしまう
  • 貸した相手が亡くなり遺族に請求しようとしたが証拠がなく信用してもらえない

貸し借りの有無やその金額が曖昧になってしまったり、期限が曖昧になるのを避けるために、お金を貸す際には借用書が大変重要になります。裁判所に訴えようと思う時にも書面がない状態ではなかなかいい結果も出しにくくなります。また、借りる側にとっても借用書を作らないと以下のようなことが起こるかもしれません。

そんな約束はなかったのに利子を請求されてしまった
借りたはずの金額よりも多い金額を貸したと相手に主張された
お金を借りるのに文書を出さないことでだらしない人と思われる

このように、貸す方にとっても借りる方にとっても金額や約束を書面として残すことはとても大切です。

借用書は法的効力を持つように作成すると金銭トラブルを防止できる

借用書を作成する際には金額や返済期限などの約束事についてお互いの認識を擦り合わせてそれを証明することも大切ですが、万が一もめ事に発展した時のために法的効力を持つように作成するとよりよくなります。法的効力を持つためには以下のような内容を含むように作成するといいでしょう。

  • 借用書という文書タイトル
  • 借りる人のフルネームと住所
  • 文書作成日と契約日
  • 貸し借りする金額(壱、弐などの大字)
  • 返済期日
  • 利息や返済が遅れた場合の遅延損害金などの約束事
  • 収入印紙の貼付

ちなみに借用書はすべて手書きでも問題はありません。なお、借用書のテンプレートがインターネット上にも無料で多く公開されているため、目的に合うものを選んで使用することも可能です。注意点として、貸し借りする金額には大字を使うようにします。

アラビア数字や一般的な漢数字だと線を書き足して簡単に文書を改ざんすることができてしまうため、壱や弐など変えられないものを使うのです。借用書は基本的に借りる側が作成して貸す側に提出しますが、どちらにとっても重要な書類ですのでお互いよく確認した上で受け渡しをします。貸す側は借用書と交換でお金を貸すという形を取るのが一般的です。

借用書なしでお金を借りることは可能だがトラブルに発展する可能性がある

友人や知人にお金を借りる場合には、絶対に借用書を作らなければお金を借りられないというわけではありません。千円以内程度なら借用書なしにお金の貸し借りをしたことがあるという人も多いでしょう。
しかし、借用書を作らない場合には上で述べたように貸した側・借りた側にデメリットが発生する場合があります。また、お金で起こったトラブルは人間関係に影響を起こす可能性も高いです。親密な関係であればあるほど、その関係を崩さないためにも借用書を作ることが推奨されます。

書類不要で金融機関などからお金を借りる方法はあるのか

結論から言ってしまうと、金融機関や公的機関、他にも質屋など会社を利用するという場合書類不要でお金を借りることはできません。書類不要でお金を借りられるとすれば友人や知人などの個人からになります。

金融機関からお金を借りるには法律上本人確認書類の提出が必要

個人からを除けばなぜ書類不要でお金を借りることができないのかと言えば、法律で決まってしまっているためです。まず、消費者金融や銀行、その他お金の貸付を取り扱っているところについては主に犯罪による収益の移転防止に関する法律というものの関係で本人確認が義務付けられています。

これは簡単に言えばマネーロンダリングという犯罪で得たお金を隠すような動きを防止する法律で、様々な金融機関や団体が従わなければいけません。また、本人確認を疎かにすると簡単に他人の名義を使ってお金を借りることができてしまいます。詐欺を防ぐためにも本人確認はとても重要なのです。

質屋も古物営業法によって本人確認書類が必要

質屋に関しては金融機関などとは異なり古物営業法という法律の関係で本人確認書類が必要になります。古本屋やリサイクルショップなどでの買い取りの際に本人確認を求めるのと同じ理由で、持ち込まれたものが盗品などで犯罪に関わっていた場合に持ち込んだ人とすぐに連絡が取れるようにという意味があります。

お金を借りる際の書類は必要に応じて提出することが重要

前に述べたように金融機関や公的機関も含めて書類なしでお金を借りるのであれば個人を頼るしかありません。ただ、書類不要でお金を借りるのであれば先に記載した通りトラブルに注意する必要があります。これを踏まえると書類不要でお金の貸し借りをするのは避けた方が無難かもしれません。

また、お金を借りる際には書類の提出は避けにくいからと言って言われた通りに提出し過ぎることにも注意が必要です。例えば以下のようなものの提出を求められた場合には一旦借り入れを見送ることも考慮してください。

  • 親兄弟、知人など自分のものではない個人情報
  • クレジットカードの情報

保証人が必要というわけでもなく自分以外の個人情報を求められるのは悪質な業者の可能性があります。勝手に誰かの個人情報を明け渡すことで思ってもみないトラブルに発展することもありますので注意しましょう。

また、クレジットカードの情報を明け渡すのも危険です。クレジットカードはその番号だけでも効力を発揮します。

例えば契約者の氏名とクレジットカードの番号があればネットショッピングなども簡単にできてしまいます。クレジットカードの情報も登録します、などと言われた場合には怪しいと思いカードを渡したりしないことも必要です。書類はお金を貸し借りする上でとても大切になるものです。必ず過不足なく受け渡しを行ってください。